勝手に使わないで
ソファの背もたれで何かをじーっ。 クッションに隠れるように潜んで、 何かを観察してるピノくん。 ピノくんが見てるのは、 部屋のすみっこでお水を飲んでるぼくです。 ゆっくりとおいしいお水をいただいてたら、 ぼくのエルメスの紙袋にピノくんが座ってます。 ピノくん「しっかり厚手で座りやすいです。」 それはそうなんですけど、 その紙袋はまだぼくのものです。 ピノくん「………。」 ぼくはピノくんの背中の匂いを嗅いで、ピノくんはぼくの右手の匂いを嗅ぎます。 そして頭を、べ~ろべ~ろべ~ろべ~ろ。 ナメナメ攻撃でピノくんを撃退です。 ちょっとでも目を離した隙にピノくんに使われてしまいました。 まったく油断も隙もありませんね。 ぼくはエルメス袋を取り返してほっと一息つきます。 ピノくん「お母様、ぼく専用のエルメス
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